黄華堂☆星空ブログ

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宇宙 × ◯◯ Vol.11 〜人間〜
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    私たちが住んでいる宇宙。
    “住んでいる”と言うと、とても身近に感じますが、
    遠く、果てしなく感じるのが宇宙です。

    宇宙が生まれたのは約138億年前
    太陽は約50億年前に誕生し、地球の誕生は約46億年前と言われます。地球上の生命は約38億年前には誕生していたのが確認されていますが、私たち人類の歴史は”たった”200万年程度しかありません。地球があってこその人類、宇宙があってこその人間と言えそうですね。さて、今回は”宇宙と人間”について面白いお話を紹介したいと思います。


    私たち人間は身体が主に炭素化合物でできたいわゆる有機体です。
    そもそもその身体を作っているものはどこから来たのでしょうか?
    それはすなわち、炭素という元素はどのようにして生まれたか?ということです。


    この問題に取り組んだのが20世紀にイギリスで活躍した天文学者、フレッド・ホイル (Fred Hoyle)です。


    フレッド・ホイル

    今では炭素は星の中で合成されていることが知られています。
    ホイルは星の中での炭素の合成に関する理論(*1)を考えつきました。しかし、彼の考えを証明するには、ある特定の条件(*2)が成り立つ必要があったのです。ここでホイルは、”あらゆる生物と同様に,人類も炭素を基盤とする有機体であるため、炭素が存在しなければ、人類も存在しない。(*3)”という考えから、その条件が必ず成り立つはずだ,と結論づけます。これが有名な(?)人間原理が初めて適用された例です。

    もちろん、この理論は後に実験によって証明されることになりますが、人間の存在から宇宙を考えるのはとても面白い考え方ですね。今、私たちはこうして存在するから、宇宙はこうだったはずだ。
    このような考えからスタートする科学もあるかもしれませんね。


    **ホイルの考えや逸話は「僕らは星のかけら」[1] という本で詳しく紹介されています。原題は”The Magic Furnace”, つまり”魔法の炉”です。やや難しい内容もありますが、とてもわくわくさせられる1冊です。

    == 注釈 ==
    *1: トリプル・アルファ反応と呼ばれ、3つのアルファ粒子(ヘリウム4の原子核)から炭素が生まれる.
    *2: 炭素12が特定のエネルギー準位(7.65 MeV)をもつこと.
    *3: 「僕らは星のかけら ~原子をつくった魔法の炉を探して~」[1] より引用

    == 参考文献 ==
    [1] 「僕らは星のかけら ~原子をつくった魔法の炉を探して~」(原題: The Magic Furnace), マーカス・チャウン (Marcus Chown),糸川洋 訳, 2000, 無名舎  
    [2] 「宇宙創成(上),(下)」(原題: Big Bang), サイモン・シン (Simon Singh), 青木 薫 訳, 2009, 新潮文庫


    by Ogura

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